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今回のブログは、こちらの座卓の塗り直しの様子をご紹介いたします。
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昨今、弊社では家具の塗り直しのご依頼が増えており、お客様より様々な家具をお預かりする機会が多くなっております。
その中でも、ご使用される頻度の高いテーブルや椅子などをお預かりする事が多いのですが、“座卓”もよく塗り直しのご依頼を受ける家具の1つです。
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今回ご紹介する座卓は弊社ではよくご依頼を受けるタイプのもの。
“唐木指物”と呼ばれる技法を用いて作られており、唐木(からき)と呼ばれる木材(花梨や紫檀、黒檀、鉄刀木など)を加工し、釘などを一切使わずに、材の堅さを活かした複雑なホゾや框で組み上げられています。
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画像引用:Kogei Japan
唐木製品は奈良時代の遣唐使によって持ち帰られ、それに使われていた珍しい木(中国経由で日本にもたらされた東南アジアの木材)を唐の木、唐木と呼んだことが唐木指物のいわれだそうです。
江戸時代に入ると、唐木材はすべて長崎に運び込まれ、大阪の薬種問屋がこれを引き受けていたそうで、日本の唐木指物の技術は大阪近辺で発達したようです(大阪唐木指物)。
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近づいて見てみましょう
長年のご使用で表面がかなり傷んでいますね
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どうやら、お客様ご自身で油性ニス的な塗料で一度塗り直している様子
表面には刷毛目の跡が見えますね。
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先ずは既存の傷んだ塗装を除去。
塗膜剥離剤を塗布し、塗装を溶かしていきます。
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すると、この様に剥がれてきました。
今回の座卓は剥離剤の効きが悪く、とても剥がしにくい感じでした
何故だろう・・・おそらく元(下の方の塗装は)は漆塗りだった可能性もあります。
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それでもなんとか大方除去することが出来ました
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次に表面を研磨していきます。
サンダーという機械を使って、剥離剤で落としきれなかった塗膜や、木地に付いた浅い傷なども削り落とします。
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もちろん足の部分も一皮剥いて綺麗な木地の状態にします。
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角の部分は形を変えないように手で慎重に研磨をします。
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そして、綺麗に剥がすことが出来ました
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中央の鏡板部分には、希少価値の高い杢目の花梨(玉杢目かな)が使われていました。

よしっ再塗装を始めていきましょう。
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木地に着色を行い、透明塗料を塗装していきます。
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下塗り、中塗りを吹き付け塗装していきました。
今回使用した塗料は“2液型ポリウレタン樹脂塗料”です。
塗膜の耐久性が高く、使用頻度の高い天板部分にはおすすめします。
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色調整(カラーリング)を行い、仕上げてゆくと・・・

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↑施工前
↓施工後
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よし、綺麗になりました
塗り直し前の色合いや雰囲気に近づけて仕上げました。

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↑施工前
↓施工後
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表面がしっとりと滑らかになりました。
トップコートにはサンユーペイント株式会社様のセラウッドという高耐久性の塗料を使用しました。

●セラウッド|製品情報|サンユーペイント株式会社
http://www.sanyu-paint.co.jp/product/sp_cerawood

塗膜硬度が高く、キズが付きにくいのが特徴の2液型ポリウレタン樹脂塗料です。
弊社では、天板などの耐久性が求められる箇所にはセラウッドを使用しています。

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↑施工前
↓施工後
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今回もお客様には大変喜んで頂けたようで良かったです
この度は弊社へ塗り直しをご依頼いただき、誠にありがとうございました。



最後までお読み頂きましてありがとうございました。
ここまでご覧頂いた方にさらにお知らせがあります。

【弊社での塗り直しをご検討される“個人のお客様”へ】

弊社ではよりご満足して頂ける、気遣いの行き届いた塗り直しをご提供させて頂く為に、日正産業株式会社様と業務提携をさせて頂いております。

出張見積や家具の引き取り・施工後の納品などは日正産業株式会社様が担当。
塗り直しの実作業はニシザキ工芸が自社木工塗装専門工場で行います。

家具のお引き取りから納品まで。
日正産業株式会社様を窓口とする一貫した快適なサービスをご希望される方は下記へお問い合わせください。

●インテリアドクター・日正産業株式会社様ホームページ
http://nissei-sangyo.co.jp/interior_doctor/

私たち塗装部は木工塗装を得意とする職人集団ですが、実務をこなしながらになる営業的な仕事は正直得意ではありませんし、家具運搬等の業務は行っておりません。
それらの点を補い、実作業の面はもとより一貫してより質の高い塗り直しをご提供させて頂く為の業務提携となっております。

どうぞ宜しくお願い致します。


●ニシザキ工芸株式会社塗装部HP
https://tosou.nishizaki.co.jp/

●特注家具・ニシザキ工芸株式会社HP
https://www.nishizaki.co.jp/