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今回のブログは傷んだ木製の玄関建具が綺麗になっていく様子をご紹介したいと思います。

昨今、玄関建具と言えばスチール(アルミ、鋼板、ステンレス)製のものが一般的ではないでしょうか。
一般の住宅では木製のものはあまりお目にかかりませんね。

屋内の面はそれほどではありませんが、屋外の面は直に雨風や日光の紫外線に晒されることになります。
そのような過酷な条件下、やはり耐久性の面ではスチール製のものが断然有利です。
表装材(塗装や樹脂シート)が多少劣化しても、基材自体の耐久性が高いので、ほぼメンテナンスフリーで20~30年は使い続けることが出来るでしょう。

一方、基材が水分や紫外線に弱い木製のものとなると定期的(概ね3年~10年毎)なメンテナンス(塗り替え等)が必要となります。
玄関がある場所の庇(ひさし)が浅く、常に直射日光に晒される場合や、雨水がもろに掛かってしまうような場所はさらに短いスパンでのメンテナンスが必要になることも想定されます。

ゆえに一般的にはなかなか採用しにくいところがあるのかもしれません。

しかしながら、天然の木材ならではの素材感や高級感があります。
玄関はその家の顔ですし、多少コストが掛かっても木製にこだわる方もいらっしゃいます。

今回弊社に塗り直しをご依頼頂いたお客様もそのようなこだわりのある方でした。
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お客様との事前のやりとりで現状を把握。
その上で工程などを打ち合わせさせて頂き、ご自宅にお伺いしました。
現地での作業では綺麗に塗り直すことが出来ないと判断し、玄関建具を取り外して弊社の塗装スタジオに運び入れて作業させて頂くことになりました。
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あぁ・・・塗装が剥がれてきていますね
前回は他の業者さんが現地で塗り替えを行ったようですが・・・茶色く塗りつぶされており、木目が完全に見えなくなっていました。
こちらの建具は高級材である花梨(かりん)の無垢材で作られていましたが・・・あの美しい木目が見えないなんて勿体ない感じです
お客様もその辺りがご不満のようでした。
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早速、玄関建具の取り外し作業を開始。
比較的傷みの少なかった内側は前回塗り替えされていなかったようで、美しい木目が見えていました。
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親子の玄関建具を取り外した状態。
このままでは防犯上の問題があるので対処します。
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間口を塞ぐパネルを取り付けました。
お客様には大変ご不便をお掛けしましたが、作業期間中は他の出入り口をご使用して頂きました。
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そして、弊社塗装スタジオに親子の玄関建具がやってまいりました。
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私達塗装部のスタッフはここで初めて玄関建具と対面したのですが・・・予想をしていた以上にひどい状態でした
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近くに寄って見ましょう。
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前回現地で塗り替えを行った時の塗膜が密着不良を起こしており、表面に爪を立てるとペロペロと剥けてしまいます
お客様のご希望は“新品の状態”に戻して欲しいとのことでしたが・・・もちろん大丈夫です
きちんとした塗り直し作業を行うために弊社の塗装スタジオに持ち込ませて頂いたのです。
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裏面(屋内側)はこの様な感じでした。
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やはり比較的傷みは少なかったですが、全体的に細かいキズや汚れなどがありました。
こちらの面も同様に綺麗にしていきたいと思います。

さて、早速作業を始めていきましょう。
お客様のご期待に沿えるようにしっかりと作業をさせて頂きます。
しかしながら玄関をパネルで塞いでお客様にご不便をお掛けしていることですし・・・なるべく早く納めさせて頂きたいところです。


長くなりそうなので今回はこの辺で。
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次回後編では、塗り直し作業中の様子や玄関建具が綺麗に仕上がった様子をご紹介していきます。

最後までお読み頂きまして誠にありがとうございました。
それでは次回もお楽しみに

後編につづく~


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