当ブログをご覧頂きまして誠にありがとうございます。
今回は久しぶりに家具の塗り直しの様子をご紹介したいと思います。
ご紹介するのは、お客様よりお預かりしたダイニングテーブル1台とアームチェア6脚のセットです。
こちらがダイニングテーブルです。
一般的なサイズより少々大きめなサイズでした。
とても大切に扱われていたようで、長年お使いだった割には比較的綺麗な状態でした。
パッと見、「塗り直す必要があるのかなぁ」と思ったくらいでしたが・・・
こちらの写真はテーブルの木口部分の様子です。
椅子を直す際に、背もたれが当たったりするので傷みやすい箇所であります。
こちらはテーブルの脚部です。
なかなかお目に掛からないお洒落なデザインですよね。
こちらもコンディションは良かったのですが・・・
やはり脚元の部分は傷みやすく、塗装が擦り切れていてる部分がありました。
こちらがアームチェアです。
大きなダイニングテーブルに合わせて6脚ありました。
きっと大家族が集う場のテーブルセットなのでしょうね。
座の部分はファブリック張り替えのために取り外されています。
多少使用感があるものの、アームチェアの方も綺麗。
しかしながら、背もたれトップはやはり傷んでいるものがありました。
背中が当たる内側などは擦り切れて色が薄くなっていました。
さて、現状の確認はこの辺にして。
それでは実際に行った作業を詳しくご紹介していきます
テーブルの方はおもて面の塗装全てを削り落としていきます。
サンダーという機械で表面を研磨剥離します。
傷みのひどかった木口部分も入念に研磨。
そして、研磨剥離が完了しました
オーク(楢 なら)という堅木の無垢材で作られた重~い天板です。
無塗装の真っ白い木地の状態に戻りました。
テーブルの脚は、塗装が擦り切れていた脚元の部分のみ研磨剥離。
研磨剥離で傷が付かないように、際の部分はマスキングをしてしています。
アームチェアも部分的に研磨剥離を行いました。
比較的傷みが目立っていた背もたれと手掛け、後ろ脚部分の塗装を削り落としました。
見切りが良い所まで研磨し、最後に違和感なく仕上がるようにしておきます。
次は、削り落とした部分に木地着色を行っていきます。
元の色合いに近づけるように調色をした着色剤を用意。
こちらはテーブルの天板です。
着色剤を刷毛で木地に塗布し、手早くウエス(布)で余分な着色剤を拭き取ります。
木地着色を行う事により、美しいオークの木目が際立ってきたでしょ。
ちなみに木地着色は元の色より薄めに調色しました(色ムラなどを抑えるため)。
もちろん脚も。
アームチェアも研磨剥離を行った部分に木地着色を行います。
木地着色が終わったら、下塗り、中塗りを行っていきます。
先ずはシーラー(下塗り用の透明塗料)を吹き付け塗装します。
使用する塗料の種類は、耐久性の高い2液型ポリウレタン樹脂塗料です。
そして、乾燥と研磨を挟みながらサンディングシーラー(中塗り用の塗料)を数回塗装してきます。
脚部も同様に塗装してきます。
木地着色を行った部分だけではなく、全体的に塗装します。
研磨剥離を行った脚元の部分の着色が薄いですが、こちらは仕上げ工程で色調整を行います。
アームチェアも全体的に塗装。
1脚ずつしっかりと塗膜を付けていきます。
中塗りが終わったら、しっかりと乾燥させて仕上げ前の研磨を行います。
研磨を行うと表面がしっとりと滑らかになっていきます。
下塗りと中塗り、仕上げ前の研磨が終わったら、いよいよ仕上げ工程に入っていきます。
先ずは仕上げ用のフラットクリヤー(7分艶消し)を1回塗装。
元の色合いに近づけるように調色した染料を用意。
調色した染料を吹き付けて色合いを濃くしていき、さらに元の色合いに近づけます。
こちらの色調整の工程をカラーリングと呼びます。
上のカラーリング前の写真と比べて頂くと色合いの変化が分かると思います。
テーブルの脚とアームチェアも同様の作業を行います。
カラーリングが終了したら、最後にトップコートを吹き付け塗装をして完成です。
【テーブル天板】
↑施工前
↓施工後
よしっ綺麗になりました
元々綺麗にお使いだったテーブルでしたが。
施工前にあった表面の艶ムラなどの使用感がなくなりスッキリしたでしょ。
着座した際に肘をつく天板の両側は擦れて艶が出てしまうものです。
トップコートにはサンユーペイント株式会社様のセラウッドという高耐久性の塗料を使用しています。
●セラウッド|製品情報|サンユーペイント株式会社
http://www.sanyu-paint.co.jp/product/sp_cerawood
塗膜硬度が高く、キズが付きにくいのが特徴の2液型ポリウレタン樹脂塗料です。
弊社では、天板などの耐久性が求められる箇所にはセラウッドを使用しています。
↑施工前
↓施工後
傷みのひどかった木口部分もこのとおりです。
【テーブル脚】
↑施工前
↓施工後
塗り直し前とほぼ雰囲気が変わらずに綺麗に仕上がったでしょ。
↑施工前
↓施工後
塗装が擦り切れていた部分は消えて、着色が薄かった脚元は違和感なく仕上がりましたイイネ
【アームチェア】
↑施工前
↓施工後
アームチェアも全体的に使用感が薄れて、シャキッとした印象になりましたグッド
↑施工前
↓施工後
擦れて退色し、角の部分に傷があった手掛け部分も綺麗になりました。
↑施工途中
↓施工後
部分的に研磨剥離を行った部分は違和感なく仕上がりました
↑施工前
↓施工後
背もたれ部分の傷も完全に消えたでしょ。
↑施工前
↓施工後
座った時に背中が当たり、塗装が擦り切れていた背もたれ内側部分も綺麗になりました。
時を経て、ご家族の構成も変わってくるものです。
長年共にしたご家族を見送り、また新しいご家族を迎えてゆく。
綺麗に生まれ変わった家具と共に、新しい暮らしを気持ちよくスタートして頂けたら幸いです。
・
・
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最後までお読み頂きましてありがとうございました。
ここまでご覧頂いた方にさらにお知らせがあります。
【弊社での塗り直しをご検討される“個人のお客様”へ】
弊社ではよりご満足して頂ける、気遣いの行き届いた塗り直しをご提供させて頂く為に、日正産業株式会社様と業務提携をさせて頂いております。
出張見積や家具の引き取り・施工後の納品などは日正産業株式会社様が担当。
塗り直しの実作業はニシザキ工芸が自社木工塗装専門工場で行います。
家具のお引き取りから納品まで。
日正産業株式会社様を窓口とする一貫した快適なサービスをご希望される方は下記へお問い合わせください。
●インテリアドクター・日正産業株式会社様ホームページ
http://nissei-sangyo.co.jp/interior_doctor/
私たち塗装部は木工塗装を得意とする職人集団ですが、実務をこなしながらになる営業的な仕事は正直得意ではありませんし、家具運搬等の業務は行っておりません。
それらの点を補い、実作業の面はもとより一貫してより質の高い塗り直しをご提供させて頂く為の業務提携となっております。
どうぞ宜しくお願い致します。
●ニシザキ工芸株式会社塗装部HP
https://tosou.nishizaki.co.jp/
●特注家具・ニシザキ工芸株式会社HP
https://www.nishizaki.co.jp/
今回は久しぶりに家具の塗り直しの様子をご紹介したいと思います。
ご紹介するのは、お客様よりお預かりしたダイニングテーブル1台とアームチェア6脚のセットです。
こちらがダイニングテーブルです。
一般的なサイズより少々大きめなサイズでした。
とても大切に扱われていたようで、長年お使いだった割には比較的綺麗な状態でした。
パッと見、「塗り直す必要があるのかなぁ」と思ったくらいでしたが・・・
こちらの写真はテーブルの木口部分の様子です。
椅子を直す際に、背もたれが当たったりするので傷みやすい箇所であります。
こちらはテーブルの脚部です。
なかなかお目に掛からないお洒落なデザインですよね。
こちらもコンディションは良かったのですが・・・
やはり脚元の部分は傷みやすく、塗装が擦り切れていてる部分がありました。
こちらがアームチェアです。
大きなダイニングテーブルに合わせて6脚ありました。
きっと大家族が集う場のテーブルセットなのでしょうね。
座の部分はファブリック張り替えのために取り外されています。
多少使用感があるものの、アームチェアの方も綺麗。
しかしながら、背もたれトップはやはり傷んでいるものがありました。
背中が当たる内側などは擦り切れて色が薄くなっていました。
さて、現状の確認はこの辺にして。
それでは実際に行った作業を詳しくご紹介していきます
テーブルの方はおもて面の塗装全てを削り落としていきます。
サンダーという機械で表面を研磨剥離します。
傷みのひどかった木口部分も入念に研磨。
そして、研磨剥離が完了しました
オーク(楢 なら)という堅木の無垢材で作られた重~い天板です。
無塗装の真っ白い木地の状態に戻りました。
テーブルの脚は、塗装が擦り切れていた脚元の部分のみ研磨剥離。
研磨剥離で傷が付かないように、際の部分はマスキングをしてしています。
アームチェアも部分的に研磨剥離を行いました。
比較的傷みが目立っていた背もたれと手掛け、後ろ脚部分の塗装を削り落としました。
見切りが良い所まで研磨し、最後に違和感なく仕上がるようにしておきます。
次は、削り落とした部分に木地着色を行っていきます。
元の色合いに近づけるように調色をした着色剤を用意。
こちらはテーブルの天板です。
着色剤を刷毛で木地に塗布し、手早くウエス(布)で余分な着色剤を拭き取ります。
木地着色を行う事により、美しいオークの木目が際立ってきたでしょ。
ちなみに木地着色は元の色より薄めに調色しました(色ムラなどを抑えるため)。
もちろん脚も。
アームチェアも研磨剥離を行った部分に木地着色を行います。
木地着色が終わったら、下塗り、中塗りを行っていきます。
先ずはシーラー(下塗り用の透明塗料)を吹き付け塗装します。
使用する塗料の種類は、耐久性の高い2液型ポリウレタン樹脂塗料です。
そして、乾燥と研磨を挟みながらサンディングシーラー(中塗り用の塗料)を数回塗装してきます。
脚部も同様に塗装してきます。
木地着色を行った部分だけではなく、全体的に塗装します。
研磨剥離を行った脚元の部分の着色が薄いですが、こちらは仕上げ工程で色調整を行います。
アームチェアも全体的に塗装。
1脚ずつしっかりと塗膜を付けていきます。
中塗りが終わったら、しっかりと乾燥させて仕上げ前の研磨を行います。
研磨を行うと表面がしっとりと滑らかになっていきます。
下塗りと中塗り、仕上げ前の研磨が終わったら、いよいよ仕上げ工程に入っていきます。
先ずは仕上げ用のフラットクリヤー(7分艶消し)を1回塗装。
元の色合いに近づけるように調色した染料を用意。
調色した染料を吹き付けて色合いを濃くしていき、さらに元の色合いに近づけます。
こちらの色調整の工程をカラーリングと呼びます。
上のカラーリング前の写真と比べて頂くと色合いの変化が分かると思います。
テーブルの脚とアームチェアも同様の作業を行います。
カラーリングが終了したら、最後にトップコートを吹き付け塗装をして完成です。
【テーブル天板】
↑施工前
↓施工後
よしっ綺麗になりました
元々綺麗にお使いだったテーブルでしたが。
施工前にあった表面の艶ムラなどの使用感がなくなりスッキリしたでしょ。
着座した際に肘をつく天板の両側は擦れて艶が出てしまうものです。
トップコートにはサンユーペイント株式会社様のセラウッドという高耐久性の塗料を使用しています。
●セラウッド|製品情報|サンユーペイント株式会社
http://www.sanyu-paint.co.jp/product/sp_cerawood
塗膜硬度が高く、キズが付きにくいのが特徴の2液型ポリウレタン樹脂塗料です。
弊社では、天板などの耐久性が求められる箇所にはセラウッドを使用しています。
↑施工前
↓施工後
傷みのひどかった木口部分もこのとおりです。
【テーブル脚】
↑施工前
↓施工後
塗り直し前とほぼ雰囲気が変わらずに綺麗に仕上がったでしょ。
↑施工前
↓施工後
塗装が擦り切れていた部分は消えて、着色が薄かった脚元は違和感なく仕上がりましたイイネ
【アームチェア】
↑施工前
↓施工後
アームチェアも全体的に使用感が薄れて、シャキッとした印象になりましたグッド
↑施工前
↓施工後
擦れて退色し、角の部分に傷があった手掛け部分も綺麗になりました。
↑施工途中
↓施工後
部分的に研磨剥離を行った部分は違和感なく仕上がりました
↑施工前
↓施工後
背もたれ部分の傷も完全に消えたでしょ。
↑施工前
↓施工後
座った時に背中が当たり、塗装が擦り切れていた背もたれ内側部分も綺麗になりました。
時を経て、ご家族の構成も変わってくるものです。
長年共にしたご家族を見送り、また新しいご家族を迎えてゆく。
綺麗に生まれ変わった家具と共に、新しい暮らしを気持ちよくスタートして頂けたら幸いです。
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最後までお読み頂きましてありがとうございました。
ここまでご覧頂いた方にさらにお知らせがあります。
【弊社での塗り直しをご検討される“個人のお客様”へ】
弊社ではよりご満足して頂ける、気遣いの行き届いた塗り直しをご提供させて頂く為に、日正産業株式会社様と業務提携をさせて頂いております。
出張見積や家具の引き取り・施工後の納品などは日正産業株式会社様が担当。
塗り直しの実作業はニシザキ工芸が自社木工塗装専門工場で行います。
家具のお引き取りから納品まで。
日正産業株式会社様を窓口とする一貫した快適なサービスをご希望される方は下記へお問い合わせください。
●インテリアドクター・日正産業株式会社様ホームページ
http://nissei-sangyo.co.jp/interior_doctor/
私たち塗装部は木工塗装を得意とする職人集団ですが、実務をこなしながらになる営業的な仕事は正直得意ではありませんし、家具運搬等の業務は行っておりません。
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https://tosou.nishizaki.co.jp/
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