当ブログをご覧頂きまして誠にありがとうございます。
今回のブログは変わった形のテーブル天板1枚とセットの椅子4脚が美しく蘇る様子をご紹介したいと思います。
お客様よりお預かりした品物はこちら。
スクエアーな形や丸型のテーブルの天板はよく見かけますが、八角形のものは珍しいですね。
今回は傷みのひどかった天板のみのお預かりでした。
こうやって改めて写真で見ると、使用感が半端ありませんね
ちなみに、八角形のテーブルは風水では最も縁起が良いそうです。
八角形は八方位を表し、すべての方角から幸せを呼ぶとされています。
もう少し近づいて見てみましょう。
天板は塗装が擦り切れるほど使い込まれていました。
長い年月、日常的にお使いだった証拠。
お客様ご一家を日々見守ってきたテーブルなのでしょうね。
しかしながら・・・この状態では風水の力も半減してしまうかもしれません
こちらがセットでお預かりした椅子4脚です。
背もたれ部分と座面部分はウレタンクッションとファブリックを新しいものと交換するために取り外されており、木部のフレームのみの状態になっています。
このように遠目から見ると綺麗に見えますが・・・
近づいて見ると、やはり使用感が隠せませんね
特に手が触れる機会が多い、背もたれのトップ部分が傷みやすいものです。
それでは塗り直し作業を始めていきましょう~
先ずは傷んだ塗装を剥がしていきます。
テーブルの天板には塗膜剥離剤を塗布してきます。
剥離剤は劇薬なので取り扱いには十分な注意が必要です。
塗膜剥離剤で柔らかくなった塗装を除去していきます。
今回の塗装は頑固で落ちが悪くて作業が大変でした
何か特殊な塗料が塗られていたのかもしれません。
剥離剤で落しきれなかった塗装は、サンダーという機械を使って除去していきました。
オークという材種の無垢材で作られた立派なテーブルの天板。
ソリッドな無垢の木材は、木地下地が無いので安心して削り落とすことが出来ます。
塗り直し前提で、長くお使いになるテーブルには適した材料だと思います。
表面をしっかりと研磨し、無塗装の状態に戻りました。
綺麗なオークの木目が露わになりましたね
椅子4脚も作業を行います。
椅子はテーブル天板と比べて塗装が薄かったので、剥離剤は使用せずに傷んだ塗装を削り落としていきました。
特に傷みのひどかった背もたれ部分と脚部の塗装を除去。
幕板(座面のフレーム)部分は比較的塗装が健全でしたので残しました。
次に木地に着色を行っていきます。
刷毛で着色剤を塗布し、
ウエス(布)で余分な着色剤を拭き取ります。
木地着色をすることにより木の導管に色が入り、木目が際立ってきたでしょ?
椅子の方もテーブル天板と同様に作業をしていきます。
木地着色で元の色合いに近づけていきます。
今回は元の色合いになるように塗り直しを行いましたが、ご希望の色合い(色の濃淡や艶具合、他の家具などの色に合わせたい等)に合わせて作業させて頂くことも出来ますのでお気軽にご相談くださいませ。
木地着色が終わったら、下塗り・中塗りを塗装していきます。
こちらは上記の塗料を吹き付け塗装している様子です。
下塗りで塗装するウッドシーラーという塗料で下地を固めてから、中塗り用のサンディングシーラーという塗料を塗装して表面に塗膜厚をつけていきます。
途中で乾燥と研磨を挟みながら塗り込みます。
椅子の方も同様に作業を行いました。
使用する塗料は、耐久性の高い2液型ポリウレタン樹脂塗料です。
下地を塗り込むことが出来たら、いよいよ仕上げです。
中塗りをしっかりと乾燥させた後、表面を320番程度のサンドペーパー研磨して表面を平滑にし、仕上げ用の透明塗料(フラットクリヤー)を吹き付け塗装してきます。
フラットクリヤーはサンユーペイント株式会社様のセラウッドという高耐久性の塗料を使用しています。
●セラウッド|製品情報|サンユーペイント株式会社
http://www.sanyu-paint.co.jp/product/sp_cerawood
塗膜硬度が高く、キズが付きにくいのが特徴の2液型ポリウレタン樹脂塗料です。
弊社では、天板などの耐久性が求められる箇所にはセラウッドを使用しています。
仕上げ工程で色調整(カラーリング)を行います。
調色した着色剤(染料系)を表面に吹き付けていきます。
調色した着色剤とフラットクリヤーを混ぜ合わせたものを表面に少しずつ吹き付けて、さらに元の色合いや雰囲気に近づけていきます。
塗装を残した座面のフレームと、塗装を削り落とした脚の部分との色の差も調整。
違和感が無くなったでしょ?
そして・・・
↑施工前
↓施工後
よしっ綺麗になりました。
↑施工前
↓施工後
元の雰囲気のままに、美しく生まれ変わりました
↑施工前
↓施工後
よし引き締まった印象になったでしょ?
↑施工前
↓施工後
擦り切れた感じが無くなりました。
背もたれ部分は退色が著しかったので、特に変化が分かりますね
↑施工前
↓施工後
特に傷みのひどかった背もたれのトップ部分もこのとおりです
塗り直しが終わり、新しく張り替えた背もたれ部分と座面部分を取り付けてお客様に納品いたしました。
お客様にも大変喜んで頂くことが出来て良かったです
きっとご愛用されているテーブルセットなのでしょう。
「団らん」とは丸く輪のようになって座る、集まってむつまじくするという意味ですが。
まさにご家族が楽しそうに談笑する風景が見えてきそうですね。
これからもお客様にとって居心地のよい場所になれば幸いです。
・
・
・
最後までお読み頂きましてありがとうございました。
ここまでご覧頂いた方にさらにお知らせがあります。
【弊社での塗り直しをご検討される“個人のお客様”へ】
弊社ではよりご満足して頂ける、気遣いの行き届いた塗り直しをご提供させて頂く為に、日正産業株式会社様と業務提携をさせて頂いております。
出張見積や家具の引き取り・施工後の納品などは日正産業株式会社様が担当。
塗り直しの実作業はニシザキ工芸が自社木工塗装専門工場で行います。
家具のお引き取りから納品まで。
日正産業株式会社様を窓口とする一貫した快適なサービスをご希望される方は下記へお問い合わせください。
●インテリアドクター・日正産業株式会社様ホームページ
http://nissei-sangyo.co.jp/interior_doctor/
私たち塗装部は木工塗装を得意とする職人集団ですが、実務をこなしながらになる営業的な仕事は正直得意ではありませんし、家具運搬等の業務は行っておりません。
それらの点を補い、実作業の面はもとより一貫してより質の高い塗り直しをご提供させて頂く為の業務提携となっております。
どうぞ宜しくお願い致します。
●ニシザキ工芸株式会社塗装部HP
https://tosou.nishizaki.co.jp/
●特注家具・ニシザキ工芸株式会社HP
https://www.nishizaki.co.jp/
今回のブログは変わった形のテーブル天板1枚とセットの椅子4脚が美しく蘇る様子をご紹介したいと思います。
お客様よりお預かりした品物はこちら。
スクエアーな形や丸型のテーブルの天板はよく見かけますが、八角形のものは珍しいですね。
今回は傷みのひどかった天板のみのお預かりでした。
こうやって改めて写真で見ると、使用感が半端ありませんね
ちなみに、八角形のテーブルは風水では最も縁起が良いそうです。
八角形は八方位を表し、すべての方角から幸せを呼ぶとされています。
もう少し近づいて見てみましょう。
天板は塗装が擦り切れるほど使い込まれていました。
長い年月、日常的にお使いだった証拠。
お客様ご一家を日々見守ってきたテーブルなのでしょうね。
しかしながら・・・この状態では風水の力も半減してしまうかもしれません
こちらがセットでお預かりした椅子4脚です。
背もたれ部分と座面部分はウレタンクッションとファブリックを新しいものと交換するために取り外されており、木部のフレームのみの状態になっています。
このように遠目から見ると綺麗に見えますが・・・
近づいて見ると、やはり使用感が隠せませんね
特に手が触れる機会が多い、背もたれのトップ部分が傷みやすいものです。
それでは塗り直し作業を始めていきましょう~
先ずは傷んだ塗装を剥がしていきます。
テーブルの天板には塗膜剥離剤を塗布してきます。
剥離剤は劇薬なので取り扱いには十分な注意が必要です。
塗膜剥離剤で柔らかくなった塗装を除去していきます。
今回の塗装は頑固で落ちが悪くて作業が大変でした
何か特殊な塗料が塗られていたのかもしれません。
剥離剤で落しきれなかった塗装は、サンダーという機械を使って除去していきました。
オークという材種の無垢材で作られた立派なテーブルの天板。
ソリッドな無垢の木材は、木地下地が無いので安心して削り落とすことが出来ます。
塗り直し前提で、長くお使いになるテーブルには適した材料だと思います。
表面をしっかりと研磨し、無塗装の状態に戻りました。
綺麗なオークの木目が露わになりましたね
椅子4脚も作業を行います。
椅子はテーブル天板と比べて塗装が薄かったので、剥離剤は使用せずに傷んだ塗装を削り落としていきました。
特に傷みのひどかった背もたれ部分と脚部の塗装を除去。
幕板(座面のフレーム)部分は比較的塗装が健全でしたので残しました。
次に木地に着色を行っていきます。
刷毛で着色剤を塗布し、
ウエス(布)で余分な着色剤を拭き取ります。
木地着色をすることにより木の導管に色が入り、木目が際立ってきたでしょ?
椅子の方もテーブル天板と同様に作業をしていきます。
木地着色で元の色合いに近づけていきます。
今回は元の色合いになるように塗り直しを行いましたが、ご希望の色合い(色の濃淡や艶具合、他の家具などの色に合わせたい等)に合わせて作業させて頂くことも出来ますのでお気軽にご相談くださいませ。
木地着色が終わったら、下塗り・中塗りを塗装していきます。
こちらは上記の塗料を吹き付け塗装している様子です。
下塗りで塗装するウッドシーラーという塗料で下地を固めてから、中塗り用のサンディングシーラーという塗料を塗装して表面に塗膜厚をつけていきます。
途中で乾燥と研磨を挟みながら塗り込みます。
椅子の方も同様に作業を行いました。
使用する塗料は、耐久性の高い2液型ポリウレタン樹脂塗料です。
下地を塗り込むことが出来たら、いよいよ仕上げです。
中塗りをしっかりと乾燥させた後、表面を320番程度のサンドペーパー研磨して表面を平滑にし、仕上げ用の透明塗料(フラットクリヤー)を吹き付け塗装してきます。
フラットクリヤーはサンユーペイント株式会社様のセラウッドという高耐久性の塗料を使用しています。
●セラウッド|製品情報|サンユーペイント株式会社
http://www.sanyu-paint.co.jp/product/sp_cerawood
塗膜硬度が高く、キズが付きにくいのが特徴の2液型ポリウレタン樹脂塗料です。
弊社では、天板などの耐久性が求められる箇所にはセラウッドを使用しています。
仕上げ工程で色調整(カラーリング)を行います。
調色した着色剤(染料系)を表面に吹き付けていきます。
調色した着色剤とフラットクリヤーを混ぜ合わせたものを表面に少しずつ吹き付けて、さらに元の色合いや雰囲気に近づけていきます。
塗装を残した座面のフレームと、塗装を削り落とした脚の部分との色の差も調整。
違和感が無くなったでしょ?
そして・・・
↑施工前
↓施工後
よしっ綺麗になりました。
↑施工前
↓施工後
元の雰囲気のままに、美しく生まれ変わりました
↑施工前
↓施工後
よし引き締まった印象になったでしょ?
↑施工前
↓施工後
擦り切れた感じが無くなりました。
背もたれ部分は退色が著しかったので、特に変化が分かりますね
↑施工前
↓施工後
特に傷みのひどかった背もたれのトップ部分もこのとおりです
塗り直しが終わり、新しく張り替えた背もたれ部分と座面部分を取り付けてお客様に納品いたしました。
お客様にも大変喜んで頂くことが出来て良かったです
きっとご愛用されているテーブルセットなのでしょう。
「団らん」とは丸く輪のようになって座る、集まってむつまじくするという意味ですが。
まさにご家族が楽しそうに談笑する風景が見えてきそうですね。
これからもお客様にとって居心地のよい場所になれば幸いです。
・
・
・
最後までお読み頂きましてありがとうございました。
ここまでご覧頂いた方にさらにお知らせがあります。
【弊社での塗り直しをご検討される“個人のお客様”へ】
弊社ではよりご満足して頂ける、気遣いの行き届いた塗り直しをご提供させて頂く為に、日正産業株式会社様と業務提携をさせて頂いております。
出張見積や家具の引き取り・施工後の納品などは日正産業株式会社様が担当。
塗り直しの実作業はニシザキ工芸が自社木工塗装専門工場で行います。
家具のお引き取りから納品まで。
日正産業株式会社様を窓口とする一貫した快適なサービスをご希望される方は下記へお問い合わせください。
●インテリアドクター・日正産業株式会社様ホームページ
http://nissei-sangyo.co.jp/interior_doctor/
私たち塗装部は木工塗装を得意とする職人集団ですが、実務をこなしながらになる営業的な仕事は正直得意ではありませんし、家具運搬等の業務は行っておりません。
それらの点を補い、実作業の面はもとより一貫してより質の高い塗り直しをご提供させて頂く為の業務提携となっております。
どうぞ宜しくお願い致します。
●ニシザキ工芸株式会社塗装部HP
https://tosou.nishizaki.co.jp/
●特注家具・ニシザキ工芸株式会社HP
https://www.nishizaki.co.jp/
コメント