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現在、東京都現代美術館にて開催中(~5/28)の「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」展
先日、こちらの展覧会を観に行ってきました。
今回のブログはその様子をレポートいたします。
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東京都現代美術館は弊社から徒歩10分程度。
仕事上がりに立ち寄って、サクッと1時間くらいで会場を巡回しました。

ディオール展は、私の周りでも何かと話題になっていた展覧会。
「一度観に行ってみようかなぁ」思っていたところ、有り難いことに会社から予約チケットがもらえることになりましてラッキー
そんな訳で、指定されていた日時に足を運んでみたのですが・・・想像以上に凄かったです

かくいう私は、ファッションにはまったく疎い方なのですが
そんな私でも、十分に楽しめる展覧会でした。
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言わずと知れたCHRISTIAN DIOR(クリスチャン・ディオール)ですが。
1946年にフランスはパリで創業されて以来、今日までスーパーブランドの一角としてモード界に君臨しています。
本展覧会は、その75年あまりの華麗なる歴史を辿る回顧展です。
会場は13の部屋で構成され、ディオールの世界観が表現されていました。
写真撮影可でしたので、印象的だった展示をいくつかご紹介していきます。
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2つ目の部屋で展示されていた「Bar」ジャケット。
1947年に発表された、クリスチャン・ディオール初のオートクチュールコレクションだという。
女性の美しさそのものを形にした「ニュールック」として、当時一世を風靡したそうです。
写真左の山笠みたいな帽子とのコーディネイトが印象的でした。
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年代ごとの「ニュールック」が吉岡徳仁氏デザインの椅子「Medallion of Light」ともに並びます。
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3つ目の部屋で展示されていた葛飾北斎の浮世絵をモチーフにしたドレス。
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こちらの部屋では、ディオールと日本の親密な関係が展示で表現。
天井、壁面、床には一面、青森のねぶた祭りで使われる和紙が起用されており、日本伝統の素材で近未来的かつ温かみのある空間が演出されていました良い感じ。
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1953年にディオールは鐘紡および大丸と契約を結び、ディオールの型紙を用いて服を仕立てる権利を両者に提供。
日本に進出した西洋のファッションブランド第1号となったそうです。
和室で着付けを行っているフランス女性の白黒写真が斬新
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4つ目の部屋では、メゾン・ディオールを率いた歴代のクリエイティブディレクターたちの作品が一挙公開されていました。
手前のブースから奥に向かって新しい順に並びます。
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クリスチャン・ディオール氏が1957年に心臓発作で急逝した後、各デザイナーは彼が残したものを守りながら、それぞれの解釈で独自のクリエイティビティーを追求していったそうです。
そう、かのイブ・サンローラン氏もメゾン・ディオール出身だったんですね。
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続いて見えてきたのは、1階と地下2階までをつなぐ吹き抜けのアトリウムでの大展示「ディオールの夜会」。
写真ではこの迫力が伝わらないと思いますが、こちらが本展示会で最大の見せ場だと思います。
大空間をフルに活用した壮大なスケールのひな壇には数々のドレスが並びます。
ドレスのまわりにはプロジェクションマッピングによる映像演出がなされて、豪華な世界観が表現されていました。
現美で開催されるどの展覧会もこちらの大空間の使い方がポイントとなりますが、これほど度肝を抜く展示は今まで見たことがありませんスゲー
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6つ目の部屋には、幻想的な展示が印象的だった「ディオールのアトリエ」。
服飾の職人集団であるディオールだからこそ、常に“メゾン・ディオール”の中核にあるのはアトリエ。
アトリエでは、縫製のほか様々な分野の職人たちが伝統的な技術と革新的な技術を駆使しながらオートクチュールを仕立て、複雑な物になると1000時間以上が費やされるそうです。
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ちなみにオートクチュールとは、パリクチュール組合加盟店で注文により縫製されるオーダーメイド一点物の最高級仕立服のこと。
ファッションデザイナーによるデザイン性の高いオートクチュールを芸術品の域まで高め、最高の形で実現するためには、やはり超一流の職人たちの手仕事が必須です。
クリスチャン・ディオール氏は、そのような職人たちに最大限の敬意を払っていました。
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オートクチュールの主な顧客は、世界中の王族やセレブ、ファーストレディーで、近年では中国やドバイの富裕層が顧客になることも多いそうです。
そのような人々がパトロンとなり、このようなクリエイティビティーを支えていると思うと感慨深く感じました。
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パリ装飾芸術美術館での成功に続き、ロンドンや上海、ニューヨーク、ドーハなど世界各地を巡回してきた「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」展
日本版カタログ撮影を担当した高木由利子氏による写真展示も見どころの1つ。
シャッタースピード8秒というスローシャッターで撮影したダンサーたちの動きが面白く、ディオールの世界観が優雅に表現されていました。
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9つ目の部屋の「ミス ディオールの庭」もとても印象的でした。
草花をこよなく愛するクリスチャン・ディオール氏は幼少の頃から母と一緒に庭づくりに熱中、園芸カタログを愛読し、載っている草花の種類を全て暗記するほどでした。
クチュリエ(フランス語で“仕立て屋”)になってからからも、代々伝わる庭園の世話をしつつコレクションのデザイン画を描いていたそうです。
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そんな彼の庭園をイメージした、ドリーミーで瀟洒(しょうしゃ)な空間が素晴らしかった。

日本でのディオール展の会場は、最近話題の建築を次々と手掛けている重松象平氏により新しくデザインされたそうで、彼による圧巻の展示空間を味わえるのも本展覧会の魅力です。

また、随所に新進気鋭の日本のアーティストの作品が飾られ、ファッションとアートのコラボレーションが楽しめたのも個人的にはとても魅力的でした。
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井田幸昌(いだゆきまさ)氏の作品。
Black and white might be sufficient.But why deprive yourself of colour?
2022年、キャンバスに油彩
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生島国宣(いくしまくによし)氏の作品。
月から来るもの
2014年、キャンバスにアクリル

その他、いくつかの日本人アーティストの作品を最高の空間演出で観ることが出来ます。
さすがクリスチャン・ディオール、アーティスト達への敬意を強く感じました。
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私が観に行ったのは、3月16日(木)の夕方。
平日の、しかも閉館時間(通常は18時)間際だというのに会場はかなりの人出でした。
ディオール展は大人気の展覧会のようで、予約チケットが取りにくいようですね。
公式のオンラインチケット予約で確認してみたら、すでに4月分は完売。
当日券も会場の受付で販売しているようですが・・・やはり予約して行ったほうが無難かもしれません。
展示最終月、5月分の予約は4月5日の午前10時からの受付です。
土日の予約はすぐに埋まってしまうそうなので、観覧希望の方は早めの予約をおすすめします。
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他にもご紹介したい展示が盛り沢山でしたが・・・
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キリが無いので、今回はこの辺で。

●CHRISTIAN DIOR ~DESIGNER OF DREAM~
クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ

東京都現代美術館
2022年12月21日(水)~2023年5月28日(日)

本展覧会は幅広い世代におすすめしたいです。
観覧料は2000円(一般)ですが、それ以上の価値は絶対にありますよ
ご興味があれば是非足をお運びください。


最後までお読み頂きありがとうございました。
次回もお楽しみに


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