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そう、先日とあるお客様より鉄媒染(てつばいせん)についてのお問い合わせを頂きまして。

鉄媒染ってご存知ですか?

今回のブログでは鉄媒染について軽く触れてみようかと思います。
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鉄媒染とは何ぞや?
それは草木染の手法の一つであります。

素材の中に鉄媒染液を染み込ませ、タンニンという成分と反応させて発色させる染色方法です。
布などの繊維を染める草木染の手法らしいのですが、木材にも応用することができます。

●鉄サビと酢でつくる媒染液|おいしい染色
https://note.com/oisi_sensyoku/n/n6d4fc8b7adf5
 鉄媒染液は自分でも作ることが出来るんです

では、ちょっと実験してみましょう
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こちらのオーク(なら)の無垢材の小さな板。
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それを鉄媒染液に浸してみましょう。

木材の塗装では、化学的な着色剤等を使った着色方法が一般的ですが、鉄媒染は100%自然素材を使ったとてもナチュラルな木材の着色方法です。
鉄媒染液の鉄成分を木地に染み込ませると、木地の中のタンニン成分と反応して徐々に黒っぽいグレー色に変化していきます。
簡単に言うと、鉄とタンニンを反応させて黒く染めるというのが鉄媒染の原理です。
木地自体を変色させていくので、やはり「着色」というよりも「染色」というべきなのか。
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今回の実験では木地を鉄媒染液に浸しましたが、刷毛で塗布しても良いです。
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媒染液から木地を取り出し放置して乾燥させます。
徐々に反応し発色をしていきます。
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そしてこんな感じに。
渋いグレー色に染め上がりました。
この独特のムラ感、奥行き感、とてもいい感じの色合いであります
やはり鉄媒染ならでは雰囲気があります。
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↑媒染前
↓媒染後
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今回使用したオーク材は、木材の中でも比較的タンニンが多く含まれているので、そのままでも黒く染まりました。
染まる色の濃さはタンニンの量によって決まります。
量が少なければ薄く、多ければ濃く上がります。
またタンニンの種類によって色味が変わってくるそうです。

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タンニンとは“皮をなめす”という意味の英語である“tan”に由来します。
いわゆる“渋み”ですね。
タンニンの少ない木材やもっと色を濃くしたい場合は、タンニンを補充するのに柿渋などで下塗りをして乾燥させた後に鉄媒染を塗布するのが良いようです。
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柿渋のほかにも、お茶(紅茶、日本茶、ウーロン茶など)や夜叉五倍子(やしゃぶし)を煮出したものでも木地にタンニンを補充することが出来ます。
もしかしたら上記の種類によっても色味が変わってくるかもしれません
実際にやったことがないので確かではありませんが
追々、その辺の実験もやってみたいと思っております。


最後までお読み頂きましてありがとうございました。
それでは次回もお楽しみに


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