当ブログをご覧頂きまして誠にありがとうございます。IMG_2725
最近、弊社の塗装スタジオにウォーターサーバーが設置されました。
ありがとうございますこれはとてもいいですねー
美味しい80度の熱湯とキンキンの冷水がいつでも使えます。
水道水を電気ポットで温めたお湯で、休憩時間に飲むコーヒーや昼食のお供に即席のお味噌汁などを作っていたのですが、こちらのサーバーのお湯を使うと心なしか味がまろやかになったり
そう、これから夏に向けてどんどん暑くなりますね。
夏の塗装工場ってやつはこれまた暑い
そんな中、いつでも冷たくて美味しい水が飲めるというのが何より有難いものであります


さて、今回はめずらしく新規の家具塗装の様子をご紹介したいと思います。

弊社としましては、お客様に対する守秘義務遵守の為、特に新規で製作された特注家具などのSNS等への掲載は基本的に行なっておりません。
しかしながら本物件ではお客様よりブログ掲載の許可を頂きましたのでご紹介したいと思います。
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かなり大きなサイズのオープン棚が3台、タモの集成材の板で作られている特注家具です。
こちらはいつも弊社に塗装をご依頼して頂いている木工所様よりお預かりしたものであります。
集成材と言えども無垢材製ですからねぇ、これがかなりの重量で動かすのも一苦労でした
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こちらは都内のとある幼稚園の下駄箱として製作されたそうです。
そう言われると・・・なんか見覚えのあるような懐かしい感じに見えてきますよね
今回はこちらをクリアー塗装で仕上げて欲しいというご依頼でした。
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ちなみにクリヤー仕上げとは、木地には一切着色などはせずに透明な塗料で塗膜を付ける、木地の色をそのまま活かした塗装仕上げであります。
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こちらが完成した下駄箱が幼稚園に納品された時の様子です。
ありがたい事に「ブログに使って~」と木工所の方がLINEで写真を送ってくれましたアリガトー
写真中央あたりに下駄箱が見えませんか?
幼稚園の下駄箱と言ったら、こういった半野外的な場所に設置されるイメージですよね。
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直接ではないにせよ、風雨や直射日光や砂埃などに晒されるハードな環境下ですから。
使用する塗料はそれなりの耐候性や耐久性が必要になってきます。
しかしながら、私達が仕事で主に使用する内装家具用の2液型ウレタン塗料ではそれらの点において少々不安があります
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そこで今回使用した塗料はこちら。
キャピタルペイント様から販売されている「モーエン タフ」という外部用2液型ウレタン透明塗料です。詳しくは下記のホームページをご覧ください。

●モーエンタフシリーズ|キャピタルペイント株式会社
https://www.capitalpaint.jp/moen_tough.html

この塗料、最近では東急池上線の旗の台駅の木造化改修工事でも採用された実績があるようですイイネ
●東急・旗の台駅が「木になるリニューアル」多摩産材使う、300トンの二酸化炭素削減
https://shinagawa.keizai.biz/headline/3358/

それでは、塗装作業の様子もご紹介させて頂きます。
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先ずは素地調整から。
180番のサンドペーパーで木地を研磨して、汚れやキズなどを削り落として綺麗な肌にしていきます。
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そして、下塗りを塗装していきます。
モーエン タフ シーラー」、専用の下塗りであります。
主剤:硬化剤=2:1の配合量。希釈剤はウレタンシンナーですが、とてもシャブい塗料だったので希釈無しで塗装。
刷毛塗りとスプレーによる吹き付け塗装が標準になっている塗料ですが、今回はこのシーラーをたっぷりと木地に染み込ませたかったので、刷毛とローラーを使って塗装しました。

えーと・・・少々専門的なお話になってきましたが
ここからは同業者向けのマニアックな感じになりそうなのであしからず(笑)

この塗料、通常の溶剤型2液型ウレタン塗料よりかなり乾燥が遅くなっています。
それもあってか、ローラーでたっぷり塗ったシーラーがぐんぐん木地に吸い込まれていきました。

シーラー塗装後は・・・全然乾きませんよー、ホントに
今回はたっぷり塗ったせいなのか、丸一日以上乾燥させなければ次の工程を行えませんでした。
基本的に1日に1工程、現場の造作物や大きな物件を流れ作業的に塗装するにはいいですが、比較的小さな家具や什器などに施工する場合には作業性的には良くはありません。

モーエンタフは現場での刷毛塗りを前提に考えられている塗料のようなので、通常の溶剤型2液型ウレタン塗料のように乾燥が早くては施工出来ないので、あえて乾燥を遅くしているものと思われます。
またそれは、高耐候性や不燃性などの性能を引き出す為なのかもしれません。
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翌日、240番のサンドペーパーで表面を研磨。
丸一日乾燥させましたが、まだなんとなくペタペタしている肌合いでした。
ですが、サンドペーパーで研磨出来るくらいの乾燥はしていたので作業を進めていきます。
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シーラーの研磨が終わったら、仕上げの「モーエン タフ クリヤー」を塗装していきます。
本クリヤーの艶の種類は「艶あり」と「艶消し」の2種類があります。
今回は半艶より少し艶があるくらいを狙って、「艶あり」:「艶消し」=1:1の割合で混ぜて使用しました。
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硬化剤の配合率はクリヤーの方も主剤:硬化剤=2:1でした。
希釈はウレタンシンナーで出来るようですが、今回は無希釈で使用。
こちらも刷毛塗りかスプレー塗りが標準になっていますが、スプレーでの吹き付け塗装で施工しました。
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当然ですが、モーエンタフは仕上げのクリヤーも油性塗料並みに乾燥が遅いので、吹き付け塗装すると、塗装する作業場所周辺が塗料でベタベタになり、少々イラッとします
この塗料を工場で吹き付け塗装する際は、作業場所周辺の床や履いている靴の裏側などをブルーシートやパイオランテープなどで養生をするのをおすすめしたいです
もし現場で塗装するならば・・・吹き付けはやめた方が無難でしょうね。
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クリヤーは2回塗りが標準仕様となっています。
一晩以上乾燥させて、塗装した表面を軽くペーパーで研磨し、ざらつきを取り除いてから2回目も吹き付け塗装をしていきました。
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箱体はもちろん、台輪なども水が回っても大丈夫なように全面塗装です。
下回りや裏側など見えないところまできっちりと塗装しています
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塗装後2、3日はなんとなくペタつき感のある柔らかい塗膜なのですが、しっかりと乾燥すると触感的にとても硬い感じになる塗料で、いかにも耐久性が高そうです。
モーエンタフは3回塗りの仕様ですが、肉付きの良い塗料だからなのか、ぽってりした肌合いで、仕上がりに高級感があり、その辺も好感が持てました

まぁ、いくら高耐候性を謳っているモーエンタフであっても、何十年と木材を保護することは出来ません。木材は思った以上に浸食・風化しやすいものであります。
屋外に設置する家具にモーエンタフを塗ったら実際どのくらいもつのだろうか・・・個人的にとても興味のあります
この下駄箱を納めた幼稚園は、実は弊社から程近い場所に所在しますので、出来れば、3、4年後くらいに経年変化を観に行きたい
しかし、変なおじさんが黙って入る訳にはいかんしなぁ~(笑)

それでは今回はこの辺で。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
次回もお楽しみに


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