当ブログをご覧頂きまして誠にありがとうございます。
~Part.3 からの続き~
いよいよ佳境に入ってきたボンネットの漆塗り。
引き続き、その作業の様子を詳しくレポートしていきます。
・
・
最初にもご説明しましたが・・・
現在行っているのは、本番の漆塗りではなく、前段階でのモックアップ作りです。
お客様から頂いたデザイン画を元に、メルカリから安く購入した実物のボンネットに試し塗りを行っています。
実際は耐候性の高い特殊な漆を用いて塗装するのですが、モックアップでは2液型ポリウレタン樹脂塗料を用いています。
・
・
さて・・・
前回までの作業で、溜塗を再現した部分が仕上りましたね。
完全に乾燥させたら、次の工程に移っていきます。
先ずは、仕上がった部分が汚れないようにマスキングを施していきます。
ボンネットの両端の部分は、プレスラインに合わせて見切ります。
ボンネット中央部分のライン出しには、レーザー水平器を使ってみました。
予め決めておいた寸法で垂直な線を出していったのですが・・・
これが思いのほか大変でした
レーザー光が緑、ボンネットが赤いので、補色同士でお互いに打ち消し合ってラインが消えてしまって作業がやりずらかった。
赤いラインのレーザー水平器も使ってみたのですが、それはそれでラインが素地の色に馴染んでしまい消えてしまう始末。
マスキングテープにギリギリにレーザーを投影させながら貼り付けていきました。
完璧ではないものの、そこそこ良い感じでラインが出たと思います。
こうゆうのは普段やりませんからねぇ。
もっと良い方法があったら教えて欲しいです。
そして、仕上り済みの溜塗の部分が汚れないように紙マスカーで塞ぎました。
ちなみに、塗料が染みないようにマスキングは2重にしておきます。
では、塗り分けを始めていきましょうか。
やはり研磨が大事、先ずはしっかりと研磨をします。
塗料のミストが付いてガサガサになった表面を滑らかに。
これから塗装する塗料の密着性を高める役目もあります。
こちらの工程でも塗装面を立面にして、なるべくゴミやホコリが付着しないようにします。
こちらの面には黒いエナメルを吹き付けていきました。
今回の黒エナメルは「ウレタン塗料」ではなく、「ラッカー塗料」を使用しました。
理由は・・・後ほどご説明しますね。
よしっ、黒が塗り上がりました。
そして、さらにもうひと手間掛けます。
変化が分かりますか?
そう、右半分の黒がツヤ消しになりましたね。
右半分の黒の部分だけに、さらにツヤ消しのクリヤーを塗装しました。
お客様に「ツヤ有り」と「ツヤ消し」を選んで頂けるようにしました。
黒のエナメルを完全に乾燥させたら、さらに「もう一色」を塗り分けていきました。
お客様のデザイン画を参考にしつつ、シルバーのラインを入れていきました。
今回のシルバーラインもラッカー塗料を使用。
シルバーラインが入ると、レーシーな雰囲気になりますよね。
この状態で1度お客様に見てもらおうかと思います。
ツヤはどちらが良いのか?
ラインの幅はイメージどおりなのか?
お客様にこちらのモックアップをご覧頂き、その辺りを判断してもらいます。
えっ?黒エナメルとシルバーラインをラッカー塗料で塗装した理由ですか?
やはり気になりますよね。
それは・・・やり直しが効くようにです。
ツヤやラインの幅などが決定するまでの仮の塗装ですから。
2液型ポリウレタン樹脂の強靱な塗膜は、乾燥(硬化)してしまうと落すことが難しいのですが、ラッカー塗装の塗膜はシンナーで落すことができます。
ツヤやラインの幅などが決定したら1度落して、再び2液型ポリウレタン樹脂塗料で塗装をしていきます。
・
・
それでは今回はこの辺で。
次回でモックアップが完成、そしていよいよ本番の漆塗りへ。
くれぐれもお見逃しなく。
~Part.5 に続く~
最後までお読み頂きありがとうございました。
次回もお楽しみに
●ニシザキ工芸株式会社塗装部HP
https://tosou.nishizaki.co.jp/
●特注家具・ニシザキ工芸株式会社HP
https://www.nishizaki.co.jp/
~Part.3 からの続き~
いよいよ佳境に入ってきたボンネットの漆塗り。
引き続き、その作業の様子を詳しくレポートしていきます。
・
・
最初にもご説明しましたが・・・
現在行っているのは、本番の漆塗りではなく、前段階でのモックアップ作りです。
お客様から頂いたデザイン画を元に、メルカリから安く購入した実物のボンネットに試し塗りを行っています。
実際は耐候性の高い特殊な漆を用いて塗装するのですが、モックアップでは2液型ポリウレタン樹脂塗料を用いています。
・
・
さて・・・
前回までの作業で、溜塗を再現した部分が仕上りましたね。
完全に乾燥させたら、次の工程に移っていきます。
先ずは、仕上がった部分が汚れないようにマスキングを施していきます。
ボンネットの両端の部分は、プレスラインに合わせて見切ります。
ボンネット中央部分のライン出しには、レーザー水平器を使ってみました。
予め決めておいた寸法で垂直な線を出していったのですが・・・
これが思いのほか大変でした
レーザー光が緑、ボンネットが赤いので、補色同士でお互いに打ち消し合ってラインが消えてしまって作業がやりずらかった。
赤いラインのレーザー水平器も使ってみたのですが、それはそれでラインが素地の色に馴染んでしまい消えてしまう始末。
マスキングテープにギリギリにレーザーを投影させながら貼り付けていきました。
完璧ではないものの、そこそこ良い感じでラインが出たと思います。
こうゆうのは普段やりませんからねぇ。
もっと良い方法があったら教えて欲しいです。
そして、仕上り済みの溜塗の部分が汚れないように紙マスカーで塞ぎました。
ちなみに、塗料が染みないようにマスキングは2重にしておきます。
では、塗り分けを始めていきましょうか。
やはり研磨が大事、先ずはしっかりと研磨をします。
塗料のミストが付いてガサガサになった表面を滑らかに。
これから塗装する塗料の密着性を高める役目もあります。
こちらの工程でも塗装面を立面にして、なるべくゴミやホコリが付着しないようにします。
こちらの面には黒いエナメルを吹き付けていきました。
今回の黒エナメルは「ウレタン塗料」ではなく、「ラッカー塗料」を使用しました。
理由は・・・後ほどご説明しますね。
よしっ、黒が塗り上がりました。
そして、さらにもうひと手間掛けます。
変化が分かりますか?
そう、右半分の黒がツヤ消しになりましたね。
右半分の黒の部分だけに、さらにツヤ消しのクリヤーを塗装しました。
お客様に「ツヤ有り」と「ツヤ消し」を選んで頂けるようにしました。
黒のエナメルを完全に乾燥させたら、さらに「もう一色」を塗り分けていきました。
お客様のデザイン画を参考にしつつ、シルバーのラインを入れていきました。
今回のシルバーラインもラッカー塗料を使用。
シルバーラインが入ると、レーシーな雰囲気になりますよね。
この状態で1度お客様に見てもらおうかと思います。
ツヤはどちらが良いのか?
ラインの幅はイメージどおりなのか?
お客様にこちらのモックアップをご覧頂き、その辺りを判断してもらいます。
えっ?黒エナメルとシルバーラインをラッカー塗料で塗装した理由ですか?
やはり気になりますよね。
それは・・・やり直しが効くようにです。
ツヤやラインの幅などが決定するまでの仮の塗装ですから。
2液型ポリウレタン樹脂の強靱な塗膜は、乾燥(硬化)してしまうと落すことが難しいのですが、ラッカー塗装の塗膜はシンナーで落すことができます。
ツヤやラインの幅などが決定したら1度落して、再び2液型ポリウレタン樹脂塗料で塗装をしていきます。
・
・
それでは今回はこの辺で。
次回でモックアップが完成、そしていよいよ本番の漆塗りへ。
くれぐれもお見逃しなく。
~Part.5 に続く~
最後までお読み頂きありがとうございました。
次回もお楽しみに
●ニシザキ工芸株式会社塗装部HP
https://tosou.nishizaki.co.jp/
●特注家具・ニシザキ工芸株式会社HP
https://www.nishizaki.co.jp/
コメント